News / Nunn Road / 2000 / 2000年5月 繰り返しのリズム
小さい子供たちにとって繰り返しのリズムはとても大切な要素の一つです。そしてそのリズムを作るときにシュタイナー幼稚園で気をつけていることは、リズム が静と動(集中と拡散)と言う対極の中で繰り返されると言うことです。朝、子供たちは、まだ完全に目覚めていない状態で幼稚園にやって来るので、最初にそ とあそびを持ってきて不自然に目覚めさせると子供たちの気持ちが分散してしまいます。ですから、室内で自由遊びをします。そして歌の時間になって、少し活 動的になり、おやつの時間にまたみんなが集まり、食べ物に感謝しながら食べます。(感謝の言葉を食べる前に言ったり、ろうそくをつけて食べるのは、気持ち を静めて集中させるためです)その後、外に出て思いっきり動き、最後に中に入って静かにお話を聞くと言うリズムです。こういう対極のリズムを意識的に作 り、繰り返す中で、子供たちの心が、体が、健康になり、安定していくと言うことです。
また、何でもやりたい、真似したいと言う意志の力の強い小さな子供たちは、同じ活動、同じ詩や歌を繰り返していると日に日にそれを自然に覚えていきます。 「さあ、私の後について言いなさい」と一行ずつ教えたり「AはAPPLEのA」なんて教えるのは、大人の頭で覚えるやり方。それをやらせると、子供たちは 喜びを感じることができず、頭ばかり刺激することになり、体が健康に育ちません。小さい子供たちは自然に繰り返す中で、喜びを感じながら体で覚えていくの です。